過去の栄光。

2021/03/15

ゲイの生活。 介護生活

t f B! P L

 皆さんこんばんは。



老人はなにかあると昔話をしたがります。

相方の両親は片方が官僚の子、もう片方が貿易商の子だったと聞きます。


一部のシニア世代は、なにかと上下関係や格の違いを説く人が多い。

時代的な傾向だと思うのですが、排他的優越性は普通に煙たがられると思います。

僕も相方もそのような事に全く興味がないので「あっそ」で終わるのですが、

両親は自分達はこんなに凄かったんだと、過去の栄光を誰かに聞いてもらいたいのです。


だから、口を開けば外国暮らしで使用人が何人いたとかそういう話ばかり。

ああ、だから僕の事を召使いとか言うわけね、、、、

ヘルパーさんの事は「お茶!」とか「羊羹!」とか命令口調だし、

物を下に捨ててわざと掃除させるしやってることはもう不愉快の極み。


それでも円滑に介護するため、ヘルパーさんや僕達は「すごいねー」と

ご機嫌取りをしてしまうことがありますが、こんな年令になっても自己顕示欲は

肥大し続けるんだと、悪い意味で感心してしまいました。

かといって、否定しちゃうとプライドを折るだけですから対応の仕方に苦慮してます。


子供のころに疎開した経験がある両親たち。

戦後、親が財産を投げ打って学校を建てたり尽力したそうで

完全に没落貴族のような環境になって、人生が変わったのだという。


誰しも「良かった頃の記憶」は強烈な思い出となって心の中に残ります。

だけど、その過去にしがみつきすぎると両親のようになっちゃうのかもしれません。


親の背中を見ながら酸いも甘いも噛み分ける経験をしたはずなのに、人格者にはなれない。

思考と行動の一致は、親からの教育や、その環境下で刷り込まれる条件づけで決まる。


だからこそ、子供の性格は親の影響が大きい。

幼少期に親が与える人間関係は、そのあとの人格形成に繋がると言います。

子が持つ本質的な部分を知らないと、自我が肥大して人に無関心になるのかもですね。


これ以上、両親の戯言を周囲が無条件に受け入れるのは良くない。

なので、なぜヘルパーさんが来てお世話をしてくれるのか?

僕や相方がどんな思いで、あなた達の介護をしているのか?

どうして訪問診療でお医者さんが来てくれるのか?

理学療法士がリハビリをしてくれるのはどうしてか?


子供に言い聞かせるように1つ1つ丁寧に話していく。

2人を自宅で生活させるためにどれだけ多くの人間が関わっているのか。

自律した生活を不自由なく行えてない時点で本当は自宅は無理なこと。

2人だけで30分すら過ごせなくて発狂しているのにどうするの?と。


あなた達が人に感謝するなんて期待しない。

だけど、たくさんの人の情や努力でこの生活が成り立っている。


相方は家まで建ててくれたでしょう?

エレベーターもあるし、バリアフリーで便利でしょう?


これだけは言っておくからね。

少し考えてください。


珍しく最後まで聞いていたけどどうなんでしょう。

目が血走って怖かったから理解はしたくないのがみえみえだけど。


危害を加えないからと、させるがままにするのはダメだと思う。

だから、僕も一緒に両親と成長するんだという気持ちで良い方向に導けたらいいな。


老人は鋼よりも頑固です(汗。


それじゃまた。


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