死もまたほんの一瞬。

2016/01/13

家族のはなし

t f B! P L

みなさん、こんばんは。


ヒトゲノムプロジェクトが開始されて50年あまり、
約22,000の遺伝子がコードされていると言われている。


HIVを患っている時だけとは違い、
抗がん剤治療を受けてからというもの体質が明らかに以前とは違うように感じています。

免疫バランスが崩れたためか肌は過敏になって白髪は増え、
そしてちょっとしたことでも息があがり疲れやすくなったような。

やや痺れなどの神経症状も残ってるけど、
唯一良かったと思えるのは花粉症が重篤化しなくなったことくらいなもので、
細胞は日々新しく生まれ再生しているはずがただ劣化コピーをしていただけ
だったという現実に打ちのめされるのです。

出来ることが増えてきたとはいえなかなか以前通りにはいかないことが多くて、
自分が考えてた以上に体力の戻りの遅さもあいまって
ゴールが不明確であることに心が折れそうになります。

免疫力の低下を防ぐために、促進因子や発ガン物質を避けるための
食事にいくら気をつけたとしても一度失ったものは戻らない。
だからこそ自分の中のベストな状態をコツコツと維持していくことが大切なのかもしれません。。。

死の淵をのぞいた経験とともに病み抜いて見えてくることがある、
それは生きるためのヒントに繋がっていくと思うのです。

.......相方は仕事始めからここのところ新年会続きで、
夜遅いとご両親を起こしてしまうので家に泊まりに来るのが習慣になってます。

家はディンプルキーなので夜中のカチャって物音で地獄耳のわんこ達が
けたたましく歓迎ののろしをあげるおかげで少しばかりで寝不足になっちゃってたりして。

昨日は酔っ払いのオヤジよろしく帰ってきたと思ったら、
わんこ達を両脇に抱えて二階へ一気に駆け上っていったので追いかけたらすでに寝てました(汗。

でも寝てるのがわんこの部屋なので、ベッドで寝てと声をかけたけど一向に起きる気配がなくて
仕方なく床暖を入れてお布団をかけたのですが、相方の鼻がグズっててなにやらいやな予感が。

案の定、昨年に引き続きまた風邪を遷されてしまってかなり調子が悪くなってしまいました。

こういう事もあろうかと頓服はもらってたので
今日は悪寒に震えながらお薬飲んでひたすら横になってましたが、
相方は朝にお薬飲ませたら昼にはもう治ってて、
自分とは違うそのあまりの回復の早さに思わずヘコみまくりです(汗。

ついでに今日は相方に日記を見られちゃったわけで。はあ。。。

10年単位で書ける日記で今は二冊目なんだけど、表装は2012ー2021としか書かれてないので
アルバムだと思って気軽に見てしまったそうだから仕方ないけどなんか恥ずかしい。

その中身といえば日々の家計簿とか、相方に食べてもらった食事などのレシピや
一言メモが書いてあるんだけど日記というよりはまるでラブレターみたいだと言われてしまった。

前の日に飲み過ぎてたから相方はこんな食事が喜ぶんじゃないかとか、
風邪をひいたときにはこれがいいから食べさせてあげようとか、
最初に付き合ってたころ相方に毎年編んでたマフラーも毛糸の色はこれがいいとか
サンプルが貼り付けてあったりして微妙に乙女ちっくだから見られたくなかった。

だけど、どの日記にも美味しいって言うかな?とか、喜んでくれるかな?とか
書いてあったらしくて、相方はそれを読んでかなりショックを受けたらしい。

まあ当時はいつも憮然とした人だったんで共感能力が低い人もいるよねーでボクも済ませてたけど、
ご飯1つでもこんなこと考えてくれてたんだなって今になって分かったと話してくれて嬉しかった。

自分が楽しんでやってたことだからその辺はあんまり気にしてなかったのもあって
そんなこと言う相方に少し驚いたけど、照れてる相方をこんなに間近で見ることが
できたんで日記を見たことはこの際チャラにしとこうと思う。

手に触れられる物理的な幸せと、心の底から感じる幸せとは
まったく別物なのだと今ならはっきり分かるから、
相方の心の中にあるものを共有する時間が少しでも長く持てたら
ボクはもうなにも思い残すことはないかもしれません。


今日相方がキスをしてくれた。たぶん16年ぶり?だと思う。
その夜、嬉しくて泣いた。

久しぶりに生きてる感じがした。
この人のそばでもう少し生きていたい、、、そう思った。


風太。





※お願い

当サイトのテキストの無断転載、
無断使用を固く禁じます。


※お問い合わせ
こちらのURLよりお願いします。

このブログを検索

ブログ アーカイブ

Translate

人気の投稿

QooQ