HIVな人生

2014/10/14

HIV・AIDS

t f B! P L
みなさんこんばんは。


今日は少しだけ調子が悪いや。


いまはさほど気にはならなくなったが、寒暖差がはげしいときにはめまいがおこりやすい。
血管障害や神経障害などの合併症はそれだけで予後が厳しくなりやすいのは切々と感じたりして。


健康の有難さが身に染みる・・・病気になったからこそ見えるものがだからある。


ここ一年、ときめきが少なくなっていくというより性欲すらない自分がいて。
あと一年すればきっと魔法だって使えるようになるはずだ。

セックスは気持ちがいいからというより、誰かに必要とされるアノ感じが欲しいからという
承認欲求の方がボクの中で何よりも最優先で勝っていた。


自分に興味を持ってくれることが嬉しくて仕方がなかった。
でもいまはカラダの繋がりじゃない安らぎを心のどこかで求めるようになっている。


尽くさなきゃ愛されない、我慢しなきゃ愛されない・・・相方さんの浮気に心引き裂かれそうになっては、
いつも安堵することのなかったあの無間地獄にだけはもう二度と戻りたくはない。


それに恋愛できる瞬発力など逆さに振っても出てきやしない・・・いつかまた恋愛できるかな?
男30代、とうに枯れ果ててしまった気がしてなんだか寂しくなってしまうや(汗。


この先、孤独を抱えながら年老いてなお、生きる意味がボクにあるのだろうか?
むしろボクの存在など不必要ではないのか・・・・。


ゴールは見えていたいという気持ちは焦りを募らせやすい。


30代~50代は人生の折り返しにおいて目標設定を失いやすいのだという。
なにも考えずにがむしゃらだった20代。人生そのものの変化に泳ぎ疲れてきた30代・・・・。


キャリアの成功と挫折、だんだんと周りと白黒はっきり付けられてくるそんな微妙な時期であり、
それでも人生設計の問題や、ライフイベントを通じた精神的な負担も難なくかわしていかねばならない。


・・・・大人になるって大変なのだ。


そうは言っても20代を過ぎたからとはいえボクもまだ若いわけで。
人は自分に対して矜持を持ち続ける限り人生の交差点を迷わずに渡っていける・・・・
限界を感じて落ち込むにはちょっとだけ早いのだ。

HIVになって思ったのは、同じ病気を抱える10代や20代の若い人へ
自分の生き様を見せることがはたしてできるのかな?ということ。

もし仮にボクが幸運にも還暦を迎えることができたとき、老後を楽しむ姿を
彼らにみせることがHIVの明るい未来を想定させることに繋がっていく、そんな気がするんだ。


ボクは先人たちの尊い挑戦のおかげで、
いまこうやってお薬が飲めて命を長らえることができるようになった。


だからその希望を絶やさずに、次の世代へ何らかの形で返していく
責任があるんじゃないのかなってちょっとだけそんな風に思うようになった。


だがボクは氏名を公表したり、表だってみんなの前へ出ることができない。
おこがましいし、ほんとに小さなものでしかないが、ブログを読んでいただいた方が
検査へ行く切っ掛けにしてくれたり、同じ感染者がこんなヤツでも生きていられるんだから
絶対大丈夫!と勇気の糧にしてくれたのならボクもなんだかそれで救われる。


『理解しようとして生きている人たちがいる事を忘れないで』
・・・・昨日ブログを更新したあと、ある方からこのような言葉をかけていただいたんだ。

また他の方からは、物凄く前からボクのブログを読んでいたと数日前に応援メールを。


十年以上付きあった前の相方にすらHIVになったことで罵詈雑言しか浴びせられ
なかったのに、みなさんどんだけ優しすぎるんだよ・・・と目頭が熱くなった(涙。
ボクは口下手だから上手くお礼が言えないけれど、心から感謝します。


ホントにありがとさんなのだ。


このブログ自体は2009年に開設したんだ。
だけど年数のわりに記事数自体がたいしてないからよく見つけたと思うし、
場末ブログすぎてなんだか申し訳なくすら思ったりして(汗。


こんなブログ、てっきり誰も見てないと思ってた。
でも見てくれてた人がいた。


さまざまな人となんの境界線もなく共存していけたのなら・・・
いつかすべての病気を抱える方たちがなんの垣根もなく受け入れられるその日を信じたい。




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