台風一過あとの澄み渡った秋の空。
今日はお散歩がてらわんこ達とフィラリアのお薬をもらいに獣医へ。
水たまりにうつった向こう側の世界はとても優しい。
君たちがそばにいてくれてよかった。
フフンと得意顔で歩く君たちを見ていると何もかもどうでもよくなってずっと君たちの顔ばかり見てしまう。
嵐のなかの騒乱もときに隠れた小さな幸せを運んでくれるもんだななんて。
荒涼とした崩れそうなボクの景色もちょっとだけこの世界へ留めてくれるそんな一瞬。
君たちは神様がくれたボクを繋ぎ止めてくれる鎖だった。
自分に生きる執着がどうしても見出せなくて人に勧められて飼いだしたのが君たちだった。
振り返ると山や海や街の中どこでも離れず一緒だった。
彼らの体調が悪いときは獣医がドン引きするくらいつめ寄った。
おもちゃに喜ぶ姿を見て両手に抱えきれないくらいのおもちゃを買ってきては前の相方さんに叱られた。
自分にまだこんな気持ちが残っていたことに驚いたり。
この子たちのために。
いつからかそれはボクの人生の中の主題になってて、
望みもない果てない孤独にもそれは意味があるんだと悟った。
冥く絶えそうな道の先へと無邪気に駆けていった君らはボクをその煌めく光で導いてくれた。
太陽が昇って夕日が沈んで、君たちの幸せの糧になれるのなら生きていたいとはじめて思えた。
・・・・しょーもなくまた君たちに縋ってしまいそうだ(涙。
だけどそれはボクにとっても君たちにとっても良くないコトだと今なら分かるよ。
お互い年をとったね。
君たちの幸せだけをいま願わずにはいられない。
ありがとう
ありがとう・・・・
Laugh, and the world laughs with you; weep, and you weep alone.
ひとりでもボクはボクに正直でいられるだろうか?
誰一人知る人もない溢れる人ごみの中を歩いていく・・・そんな勇気がほしいや。