皆さんこんばんは。
みなさんは、認知症と言えば何を思い浮かべますか?
認知症の6割を占めるのがアルツハイマー型ですが、脳血管性認知症など
昨今の生活習慣病に関連する認知症もあり、今後増えてくと予想されています。
うちの両親は片方はアルツハイマー型、もう片方は認知症ではありません。
ただどちらも障碍があるために、日々の介助は欠かせない状態なのです。
しかし、被害妄想や暴言があっても家族やヘルパーさん以外にはいい人になる事が多く、
一見普通に見えてしまうがために、認知機能に波があるのを周囲に誤解されやすい。
いまは、季節を言い当てることもできなくなり、毎日の時間の感覚もなくなってきました。
治療薬を飲んでも、症状が進みつつあるのでさらにもう一段階の覚悟が必要になっていく。
こうなってくると、この先どうなっていくのかは僕らには予測ができません。
それでもキチンとした思考能力はあっていろいろ画策します。
自分が気に入ったヘルパーさんを、養女にしようとしたこともあります。
そうすれば、一生タダ働きで使えるからという邪悪な発想で相方が親を見て泣いてました。
今は相方に仕事を辞めて24時間介護しろと迫っているところです。
息子を大事に思うどころか、すり減るくらい使ってやるという気迫に呆れるばかり。
相方のお給料は年俸制です。
だけど、年俸制なんて泡沫の成果主義そのもの。
今の相方はできるだけ介護を分担するために、以前よりも年収が落ちました。
僕から見ても、相方は自分の身を最大限に削って両親のことを介護しています。
それなのに辞めてこいとか言うのは悲しすぎます。
老後資金から介護費用を出してくれているわけでもないのに。
僕は自分で言うのはなんですが、ある程度までは黙っているほうです。
どんな人にも相手なりの考えがあるのだから、共感できる部分や協調できる事を捜そう。
そのほうが互いに穏やかでいられるし承認欲求を自制することになる、そう思っていた。
しかし、そういう考えが通じない相手もいる。
相方も思うところがあったのか、夕食後に両親にこう言いました。
今まで介護してきた年数、まずは介護費用払ってね。
介護をするまではこの年収あったから。
あ、それとこいつのぶんの介護費用もね。
払ったら早速仕事を辞めてくるから。
でも、2人分、払えるの?と。
実際、老後資金が全て無くなるうえに借金しないと払えない計算です。
相方には血の繋がった親だとしても、僕にとっては血の繋がらない他人だとしても
いい老後を過ごしてほしいと心から願って、一生懸命に介護してきたのです。
介助者の反乱はほんとはいけない事だと思います。
でもね、介護される側が強い意思で馬鹿げたことをするなら分かるように言うべきです。
両親のように人を支配する欲望のある人は、慢性的な欲求不満があるといいます。
著しく利己的な考え方で、他者への共感性が欠落しているので注意しないといけない。
愛情や思いやりが自分にしか向かないので、他害行為にも目を配る必要があります。
相方に言われたとたん、子供が親の言うことを聞くのは当たり前だとヘソを曲げました。
これは、相方が言った話の内容を両親がちゃんと理解できているということです。
定期的にこういう話になるので、相方とため息をつきました。
でもこうなるとしばらくは言わなくなるので、正直ほっとしています。
介護は試行錯誤。
介護は毎日が闘いです。
体力的な負担よりも、精神的に削られるほうが何倍も辛い。
僕自身、最初の頃はよく高熱を出してそんな中で介護していました。
でもいいこともあります。
それは、相方と少しづつ2人の事を考えようとお互いに向き合ったこと。
長年付き合ってきて、尽くすだけの相手だった相方が今は対等の関係になりました。
とても嬉しいことです。
心の豊かさや家族への感謝、毎日ちいさな喜びをみつけていく。
両親の老後はそうであってほしい、それが僕と相方の願いです。
さ、今夜もトイレ介助頑張ります。
それじゃまた。