みなさん、こんばんは。
相方さんと告白って映画を観てきました。
原則があれば例外がある・・・・・。
復讐のモノローグは決して誰も幸せにはならない禍々しい負のエネルギーに覆われていて。
中島哲也監督の前作、パコと魔法の絵本のあのカラフルでリズミカルな世界からは
とうてい想像できない構成となっておりやす。
無駄なモノを省いた無色の映像は、静の怒りがよりいっそう強調されていて戦慄に震えるんだ
んで、淡々と綴られる告白的手法は今まで見たことのない斬新さで、
子供の内面に宿る残酷な部分を描きながら、歪んだ大人の世界も皮肉っているという
奥の深いストーリーになってて。
とにかく、映像のクオリティーがすげえんだ。
ハイスピードカメラでのスローモーション映像は、素材である役者さんの演技を
よりリアルなものにしていて、脈拍が高鳴るよーな心理描写ともに相乗効果をもたらしている。
劇中、未成年は少年法で守られているという、法律の限界と命の重さが両天秤に掛けられていて
ヒューマンエラーに警鐘をならしつつ、その線引きを法にまかせることは100%なのだろうか?か
ってそんなやりきれない問題を投げかけていて、壮絶に哀しくなっちゃいます(涙。
罪と罰、法と良心、裁けない罪があるというテーマはそこにカタルシスが生まれやす。
森口の仕掛けた復讐の罠と犯人の生徒との息もつかせぬ心理戦に、久し振りにエンドクレジッ
トが流れてくるまで、スクリーンの前で震えが止まりませんでしたっ。
んで復讐の口火をきったのが、犯人の生徒の飲みモノにHIVの血液を混入させるといったもの
教室はパニックになるけど実際は、血液を飲みモノへ入れたとしても感染などしないんす。
そんなことも知らないのって、森口先生が種明かしをしたことで救われてストンと落ちやした。
これがなかったら、HIVに関しての間違った知識を拡散するハメになったかも。
生徒たちは死と隣り合わせの恐怖を味わうことによって、他人の痛みに快楽を得る醜さを知る
ことになり、自分を守るためにさらなる虚構にまみれてそして汚れていく。
コドモは大人の教えをを聴くもんだってゆー、前時代的×教育譚は世の中の変化に追いつい
ていなくて、単なるバイオレンスやサスペンスでは語れない現代社会の歪みを感じたのだ。
曖昧で不確かな心はときにモンスターを生んでしまいます。
人は愛されたことがあるから幸せになりたいと思い、その実、愛されることに憶病になっていく
命。これほどシンプルで、これほど生きているしるしは他にはないや。
生けとし生けるもの尊厳を踏みにじることは、自分自身を貶めることになるんだな。
誰も幸せにならない悲惨な映画だけど心からそー思いました。
ちなみに原作はまったくもって評価に値しません。
おやすみなさいなのだっ。
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